水引を、貫く。
–Tsuranuki–
水引の美しさは、線に宿る。
儚く繊細な素材から生まれる
凛とした線の集合体が水引細工です。
さらの水引は直線的で
一見針のようでもあるが
華麗にしなり、弾み、芯がある。
一方、曲線を出すには
水引を柔らかく方向付けするように
『扱く(しごく)』という手法がいり
この、線へ命を吹き込むような扱い方が
水引造形の要と言えます。
一度手を加えて跡がつくと元に戻らず
いじるほどに傷む水引は
雑に扱えばただの紙ひも。
新旧問わず
生き生きとした水引細工には
全体を貫く流れが存在し
気が通っているかのような
緊張感があるものです。
そんな伝統的な線の美を
水引を貫く気のようなもの
–Tsuranuki– と捉えて
作品作りのコンセプトに受け継ぎ
時代を超えて
水引を伝える(貫く)活動をします。
micono